法然院の見どころ
京都で木々や森を求めて行くと、たいていそこには神社やお寺があった、なんていうことはありませんか? 銀閣寺にほど近い、法然院もそんな場所の一つ。東山のふもと常緑の高木におおわれた一角にひっそりとたたずむお寺です。
浄土宗の開祖、法然上人が弟子の住蓮・安楽とともに、阿弥陀仏を一日に六度拝む「六時礼賛(ろくじらいさん)」をつとめたと伝わる地。
江戸時代初期に法然院となり、1680年知恩院門主によって再興されました。狩野派の襖絵や五色の散り椿が咲く椿の名所としても知られます。ちょっとした京都通なら谷崎潤一郎ら京都にゆかりの文化人の墓地があることをご存じでしょう。
名泉 善気水
「善気水」という名泉が尽きることなくわき出る境内は、同時に豊かな自然の宝庫。苔におおわれサクラやフジ・アジサイなどさまざまな植物が取り囲むなか、フクロウやムササビが棲みつき、モリアオガエルなど希少生物の繁殖地にもなっていて、さまざまな生き物たちの「いのち」が集う場所でもあるのです。
お盆を過ぎ、ようやく酷暑が峠を越えるころ、一帯に降り注ぐのは夏の終わりを告げるセミしぐれ。深々とした緑の中へ、ツクツクホウシやヒグラシの涼やかな声のシャワーを浴びに行くのもまた一興です。
法然院 拝観料、営業時間、アクセス
営業時間
朝6時~夕方4時まで
入場料金
無料
※伽藍内特別公開の期間中、伽藍内の拝観は有料
法然院 アクセス
①阪急河原町駅 より 京都市バス32系統銀閣寺行きに乗車し、南田町下車 徒歩5分
②JR京都駅 より 市バス5系統 岩倉行きに乗車し
浄土寺下車 徒歩10分